Atsushi Miyazaki
クリエイティブ ・ディレクター

VIPテイストデザインの中でも最も名高いブランド、VOLSAGE、そしてMODE PARFUMEのクリエイティブ・ディレクターとしての地位を築き上げたのは、彼のたぐいまれなる才能と情熱的な気質によるものです。

1973年、香川県に生まれ、9歳の時に大阪へ。6年後、職業訓練校の自動車科で自動車の構造について学んだ後、日産ディーラーにメカニックとして入社。その後8年間、さまざまな車種のエンジンや車体及びサスペンションの機能や構造についての知識を蓄え、1999年にブローデザインに入社する。
同年より2000年の大阪オートメッセでの発表を目指し、「VOLSAGE」ブランドのエアロ開発に着手。それまで大型セダン車でしか存在しなかったVIPというデザインカテゴリーをKカーにデザイン投入し、Kカーでありながら普通車をも凌駕する存在感をかもしだしている。また、デザイン=機能美「機能していて更に美しさをも伴う」という観点においてもメカニックとして培った知識を生かし実現させている。

また翌年の2008年にはKカー界でスーパーローダウンスタイルをクリエイトする「J-LINE社」と「BUDDY CLUB社」の協力を得、究極のローダウンスタイルと走破性を追求する「J-LINE社」が創り出すリアアクスルKIT“プレミア”の装着を前提とした、Kカー用サスペンションキットの開発に着手。ダンパーの設計を一から見つめ直し、減衰力の設定をはじめオリジナル・ピロアッパーマウント及びオリジナルサスペンションを開発。美しさを極めるセッティングデータと、緻密な設計・開発によりローダウンスタイルのままで走りを極める機能を獲得。彼の低車高への拘りと情熱が各協力会社の共感を得、スーパーローダウンスタイルにとって相反する「美しさと機能」を実現させた。

2008年、再び「IPF社」の協力の下、“モードパルファム・スタイリッシュ・フォグライト”のフルモデルチェンジを計画。
新たに導入した最新の3D CAD=MASTER CAMを駆使して開発に着手。今回の開発コンセプトは、メインライトとサブライト・・・・・2つのライトが奏でる光のシンクロをテーマに、新たなフォグライトの光映を提案。ケース本体の輪郭はそのままに、大小2つのライトが立体的に交差するような複雑なデザインを設計した。幾度も幾度も試作と素材の変更・デザイン検証を繰り返すことで、1年以上の開発期間を費やした末に、2009年ブローデザイン設立10周年を迎える記念すべき年に、ついに彼が理想とする究極のフォグライトが完成した。これが“PRISM-SYNC(プリズム・シンク)”の誕生である。メインケースも前作採用のオフブラック×メッキリングタイプと別に、新たにフルメッキタイプを設定することで、素材をABS+PCに変更。外装色やドレスアップスタイルに応じてコーディネートできるよう、選択幅が広がりました。

彼は、クリエイティブ・ディレクターとしての仕事と同様にプライベートもまた、パッションを持って過ごしています。彼の手がけるデザインの全てを通じて、そのユーモア、知的センス、研ぎ澄まされた審美眼が輝きを放ちます。
仕事で忙しく日本国中を飛び回る中、常にインスピレーションソースと各地で異なる伝統の文化を体験することで経験を広げることを心がけています。このようにバランスの取れたライフスタイルを保っているからこそ、モダンなニーズを理解することができるのです。輝かしいキャリアに求められる厳しい要求と、家族や友人との笑いに満ちた親密な絆とをうまく両立させています。陽気な関西人の暮らし方の影響を受けているという彼は、温厚で楽観的な明るい性格の持ち主。まさに真の大阪人そのものと言えるでしょう。

デザインしているブランドと同じように、彼も、ビジネスライフとプラベートライフ両方の拠点として南大阪泉州地方を選びました。大阪忠岡にあるブローデザインのオフィスで働き、妻や子供達と共に2008年自らデザイン設計し建築された、和泉市街の中心部にあるフラットに住んでいます。

2002年、新たなブランド「MODE PARFUME」を立ち上げ、ユーロテイストを取り入れたVIP、すなわちユーロVIPをデザインコンセプトに2003年1月、東京オートサロンでダイハツコペンを華々しくデビューさせた。その後、スズキアルトラパンの開発の中でエクステリアに相応しいインテリアをまとわせトータルでのコーディネイトという強いディレクションを打ち出した。

それがインテリアブランド「Dear.Me」の誕生である。フォルムとテキスタイルそしてマテリアル・・・・優れたデザインと最高のクオリティ。“自分自身のために最高の贅沢を”をコンセプトに自分らしさを表現したお気に入りの空間創りのインテリアメイクを提案した。このDear.Meのモノグラム生地は自動車室内という過酷な条件のもと、肌触りがよく安全性に優れた素材をいくつか厳選し、発色性や耐久性・難燃性などを考慮した可塑剤の添加・シボの大きさや形状にいたるまで幾度も試作と試験を繰り返すことで、満足のいく高級感と質感を実現させた。またこのモノグラム生地は車検に適合する安全・安心を得る為、自動車工業会が定める難燃性を始めとする、引張/引裂/剥離/耐摩耗/耐寒/耐光等の試験に合格させ、同年JABIA規格(自動車難燃安全基準)を取得。MODE PARFUMEのロゴをモノグラム状にプリントしたのもその生地への自信と誇りの表れである。

2003年春、エクステリアにはMODE PARFUMEを、インテリアにはDear.Meをまとったアルトラパンは完成した。それは輸入車のAセグメント、Bセグメントに劣らない輝きを放つほど高い完成度で仕上がり、後に続くワゴンR、ムーヴカスタムなどにも同じメニューを施し、「MODE PARFUME」、 「Dear.Me」の2ブランドのアイデンティティーを確立させた。

2004年、Kカーブランドの新規開発を一時凍結させ、大型セダン車の開発へ踏み込む。今までセダンエアロバンパーでは一般的であった「バンパーの上半部分は純正形状」という定石を打ち破り、魅力的なバランスを得る為にメイクアンドトライを繰り返した。
最高のバランスを見出した50シーマと33シーマは札幌オートサロン2005で初披露され業界に大きな衝撃をあたえた。
その後も18クラウン、17マジェスタ、20セルシオ、16アリスト、17クラウン、33セドリック/グロリア、KA9レジェンド、34セドリック/グロリアと次々に開発し、それに伴いシリーズもファントムバージョンやファントム雅夢シリーズなどに進化させていった。

2005年、確かな光と耐久性で国内外から高い信頼を得る「IPF社」の協力の下、MODE PARFUME専用オリジナルフォグライトの開発に着手する。“最先端のユーロVIPモードを演出する”をテーマに、レイアウトマシーン(3D測定器)や最新の3D CAD=RHINO CEROS(ライノセラス)を駆使してモデリングを行い、彼自身が思い描く理想のデザインと細やかなディティールの追求を達成させた。これが“モードパルファム・スタイリッシュ・フォグライト”の誕生である。彼は素材選びも入念に行い、耐熱及び耐候性に優れた最新のABS合成樹脂“ABS-G”を原材料として採用。均一なラインと美しい曲線、そして精緻なフィッティングを実現させている。

2007年、エクステリア・インテリアの開発と共に、過酷なモータースポーツで培ったハードなテクノロジーに定評のある「BUDDY CLUB社」と「NAMS社」の協力の下、オリジナルサスペンションキットやアジャスタブルアームの開発に着手。当時、自ら愛用していた16アリストにも試作品を装着し、幾度もスプリングのバネレートや自由長・ショックアブソーバーの全長・減衰力の変更・ピロボールの選択等を繰り返し、「より低く・速く・快適に」をコンセプトに完成させた。